胡同里 跑马
胡同で馬が走る
直来直去
一直線に行ったり来たり
NHKラジオ レベルアップ中国語 2015年 10 月号より
”
胡同(フートン)”は、本来の漢字では”
衚衕”と書き、北京の古い町並みの中に今のところどころ残っている「細長い路地」を指す。”
胡同(フートン)”には、灰色の瓦とレンガでつくられた伝統的な家屋が立ち並ぶ。
狭い長い路地で馬を走らせることは、今も昔もない。これはユーモラスな比喩である。もし”
胡同(フートン)”で馬を走らせたら、右にも左にも曲がれず一直線に行ったり戻ってきたりするしかない。
「細い道を、さっと行ってさっと帰って来るだけ」
「用を済ますのみで新しい発見とか、発展はない」
といった比喩や、
「直球勝負だけでは、勢いがあっても不器用すぎて失敗する。変化球や回り道など、器用に立ち回ることも必要だ」
とたしなめる場合に使う。
現在の北京市は再開発がすすみ、多くの”
胡同(フートン)”が壊され、細長い路地が自動車道路に拡張され、高層ビルが建ち並んでいる。ただ地名として今も「なになに胡同
(フートン)」という名称が数多く残っている。
その一方、北京市の中心部でも再開発から取り残されたエリアや、観光客用の美観地区では、今も数百年前と変わらぬ細長くて狭い”
胡同(フートン)”が健在である。
ちなみに、上海の昔ながらの集合住宅が形づくる独特の都市空間は”
里弄“と呼ぶ。
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