『慈愛の書』[ビルマ]
シュエナンチョシン王に献上された「慈愛の書」
ウー・ペーマウンティン著
大野徹監訳
『ビルマ文学史』P91〜92参照
与えられぬに欲しがるなかれ
問われもせぬに答えるなかれ
呼ばれもせぬに行くなかれ
美味ならざるに食すなかれ
熟しもせぬに食すなかれ
似合わないのに着るなかれ
黙しているのは値千金
人欲しがればナッ(神)も欲しがる
人好めばナッ(神)も好む
軽くもなければ重くもない
遅くもなければ早くもない
黄金の秤(はかり)のごとく
張ってもおらず弛んでもいない
小舟や筏をつなぐ浮標(ふひょう)のごとく
智慧を惜しむな
漁師が釣竿(つりざお)操り引き上げるごとく
智慧あればこそ時機を知る
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