英語で読む「内閣総理大臣談話2015」その2 からの(つづき)
(Paragraph15)
我が国は、先の大戦における行いについて、繰り返し、痛切な反省(deep remorse)と心からのお詫びの気持ち(heartfelt apology)を表明してきました。
In order to manifest such feelings through concrete actions, we have engraved in our hearts the histories of suffering of the people in Asia as our neighbours:
those in Southeast Asian countries such as Indonesia and the Philippines, and Taiwan, the Republic of Korea and China, among others;
その思いを実際の行動(concrete actions)で示すため、インドネシア、フィリピンはじめ東南アジアの国々、台湾、韓国、中国など、隣人であるアジアの人々が歩んできた苦難の歴史を胸に刻み、
and we have consistently devoted ourselves to the peace and prosperity of the region since the end of the war.
戦後一貫して、その平和と繁栄(the peace and prosperity)のために力を尽くしてきました。
(Paragraph16)
こうした歴代内閣(the previous cabinets)の立場は、今後も、揺るぎないものであります。
(Paragraph17)
However, no matter what kind of efforts we may make, the sorrows of those who lost their family members and the painful memories of those who underwent immense sufferings by the destruction of war will never be healed.
ただ、私たちがいかなる努力を尽くそうとも、家族を失った方々の悲しみ、戦禍によって塗炭の苦しみ(immense sufferings)を味わった人々の辛い記憶(the painful memories)は、これからも、決して癒えることはないでしょう。
(Paragraph18)
ですから、私たちは、心に留めなければなりません。
(Paragraph19)
戦後、六百万人を超える引揚者(repatriates)が、アジア太平洋の各地から無事帰還でき、日本再建の原動力(the driving force)となった事実を。
the fact that nearly three thousand Japanese children left behind in China were able to grow up there and set foot on the soil of their homeland again;
中国に置き去りにされた三千人近い日本人の子どもたちが、無事成長し、再び祖国の土を踏むことができた事実を。
and the fact that former POWs of the United States, the United Kingdom, the Netherlands, Australia and other nations have visited Japan for many years to continue praying for the souls of the war dead on both sides.
米国や英国、オランダ、豪州などの元捕虜(former POWs)の皆さんが、長年にわたり、日本を訪れ、互いの戦死者(the war dead)のために慰霊を続けてくれている事実を。
(Paragraph20)
戦争の苦痛を嘗め尽くした中国人の皆さんや、日本軍によって耐え難い苦痛(unbearable sufferings)を受けた元捕虜の皆さんが、それほど寛容であるためには、どれほどの心の葛藤(emotional struggle)があり、いかほどの努力が必要であったか。
(Paragraph21)
そのことに、私たちは、思いを致さなければなりません。
(Paragraph22)
寛容の心(manifestation of tolerance)によって、日本は、戦後、国際社会(the international community)に復帰することができました。
Taking this opportunity of the 70th anniversary of the end of the war, Japan would like to express its heartfelt gratitude to all the nations and all the people who made every effort for reconciliation.
戦後七十年のこの機にあたり、我が国は、和解(reconciliation)のために力を尽くしてくださった、すべての国々、すべての方々に、心からの感謝の気持ち(heartfelt gratitude)を表したいと思います。
(つづく)
→ 英語で読む「内閣総理大臣談話2015」その4(完)
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