明珠在掌
めいじゅ ざいしょう
明珠(めいじゅ)は掌(たなごころ)に在(あ)り
真に大切なもの(明珠)は自分の手の中にある。
話:齋藤孝『声に出して読みたい禅の言葉』
法華経にある「衣裏(えり)の宝珠(ほうじゅ)のたとえ」
ある人が親しい友人の家に行き、大変ごちそうになり、酒を飲んで酔いつぶれてしまった。そのとき友人は、酔って寝ている友人の着物の裏に高価な宝珠を縫い付けて出て行った。
何も知らない男は翌日から他国を流浪し、やがて金がなくなり生活に困っていた。ある日のこと、ごちそうをしてくれた友人に出会った。その友人は言った。
「おまえは何とバカなやつだ。わたしは昔、おまえに安楽な生活をさせてやろうと思い、どんなものでも手に入る宝珠を、着物の裏に縫い付けた。それは今でもあるはずだ。それを売れば、もう苦しむことはない」
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