2012年12月14日金曜日

現代に続く「元服」の儀式


「元服」というのは武士の儀式であるが、それを幕末以来、160年以上脈々と受け継いでいる地区があるという。

岩手県大船渡市の佐野地区。地元の中学生は「15歳」になると伝統の元服式が執り行われることとなる。嘉永四年(1851)から一回も休むことなく行われており、今年で162回目を数えたとのこと。



儀式自体は非常にシンプル。君が代を斉唱した後、新成人が守るべき「嘉永四年の定(さだめ)」が読み上げられる。最後は契の杯(ブドウ液)を飲んで、正式に元服となる。

以下は、幕末以来の教えである「嘉永四年の定」の抜粋である。



自慢は知恵のゆきあたり

奢るものの末は、世上の厄介

堪忍のならぬは、心の掃除たらぬため

家内喧騒は貧乏の種まき





われ良きに、人の悪しきはなきものぞ

人の悪しきは、みな我が悪しき





出典:致知2013年1月号
「震災で知った元服式に込めた先人の思い」

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