2016年3月4日金曜日

「地図が不可欠の国」、日本


話:村越愛策




評論家の加藤周一氏(1919~2008)が、1982年9月のA紙文化欄に

「日本社会の七不思議」

として述べている中の

「地図が不可欠の国」

というところに目が止まりました。



いわく

「道路に名前が無く、目立つのは第一に商品の広告、第二に哲学的な標語であり、日本は道路標識の体系を伴わずに道路網を発達させた、おそらく世界唯一の国であろう。

さらにそれが不便ではないからではなく、現に集会の通知に番地だけでは誰も来られそうもないので、地図を同封している。

また、標識をつくる金がないからではない。標識をつくる費用は、道路建設に比べればタダのようなものである。

(中略)

なぜ標識を嫌うのか、少なくとも私には分からない…」

と。






引用:絵で表す言葉の世界―ピクトグラムは語る (KOTSUライブラリ)




0 件のコメント:

コメントを投稿