話:竹沢うるま & 長倉洋海
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長倉 竹沢さんは3年かけて世界一周したんですよね。なぜ旅に出ようと思ったんですか?
竹沢 行きたい理由は、いまだに自分でも分かってないんです。衝動としか言いようがないですね。ただ、当初は1年で帰るつもりだったのが、結局その衝動を消化するのに3年必要でした。
長倉 旅のなかで変化したことはありましたか?
竹沢 先ほど未知のものに興味があると言いましたが、旅をはじめた当初は、知らない場所を訪ねるといった、地理的な未知を求める旅だったんです。しかし、世界中の僻地で暮らしている人たちと出会い、過酷な環境でも生命力に満ち溢れている彼らの姿を見て、その心の中や生きる力の源を知りたいと思うようになったんです。
地理的な未知が「横軸の未知」なら、心の中の未知は「縦軸の未知」
と言えると思うのですが、旅のなかで僕が追い求めるものが、横軸から縦軸に変わったんです。
竹沢 写真って、強さか優しさのどちらかに偏るものだと思うんですね。そして、
強さが写っているいる写真は客観性が際立ち、優しさが写っているものは、その人の主観が感じられる。
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引用:CANON PHOTO CIRCLE 12月号
「世界を撮り続ける写真家2人が語る」
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