2012年9月16日日曜日

人命の犠牲をともなうエネルギー生産


過去30年間における「発電にともなう死者数」をみると、先進国では「石炭」利用にともなう被害が最も大きい。とくに「採掘段階」が最も危険だ。石油と天然ガスでは、事故の大半が「配送段階」で起こっている。原子力では「発電段階」のリスクが大きい。



年間発電1億kWあたりの死者数(生産段階)

石炭………12.00人
石油………9.37人
天然ガス…7.19人
原子力……0.73人
水力………0.27人
風力………0.19人
太陽電池…0.02人

スイス、パウル・シェラー研究所調べ



しかし、人的被害で最も大きな部分を占めるのは、直接的な「事故」ではなく、より間接的な「環境汚染」によるものだという。たとえば、化石燃料を燃やす発電所から排出される「微粒子」による大気汚染は、深刻な健康被害をもたらしている。

肺炎(入院件数) 4,040
心血管障害(入院件数) 9,720
早死に 3万100
急性気管支炎 5万9,000
慢性気管支炎 60万3,000
仕事の欠勤 513万

以上、アメリカにおける1年あたりの平均件数。



出典:日経サイエンス 2011年 12月号
「エネルギーに伴う人的犠牲」



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