2016年10月26日水曜日

スペイン語版『銀河鉄道の夜』


宮沢賢治
『銀河鉄道の夜』

スペイン語版
TREN NOCTURNO DE LA VIA LACTEA

tren(列車)nocturno(夜の)Via Lactea(銀河)






原文:どんどんどんどん汽車は走って行きました。

El tren continuo corriendo a toda velocidad.
(列車は全速力で走り続けました)

※スペイン語では擬音語・擬声語をあまり使わない。



原文:ときどきちらちら光ってながれているのでした。

De cuando en cuando lanzaban destellos.
(ときどき光彩を放っていました)







福嶌教隆
「この作品をどう思いましたか?」

アントニオ・ヒル・デ・カラスコ
「とても魅力的な作品ですね。これを読んで私は、スペインの神秘文学を思い出しました。ダンテの『神曲』のようです。ジョバンニが『カムパネラは苦しんでいない』とカムパネラの両親に伝える場面はとても美しい。でも、ジョバンニだけがすべてを知っているという点は悲しいですね。まだ他の人が結末を知らないときに…」



福嶌教隆
「スペインで日本の文学作品はよく知られていますか?」

アントニオ・ヒル・デ・カラスコ
「最近よく知られるようになったのは、村上春樹のおかげです。村上春樹はスペインの大衆にまで広まり、スペイン政府の賞まで受賞しました。村上春樹はほとんどの作品がスペイン語に翻訳されています。あと、たとえば『坊ちゃん』の夏目漱石はスペイン語に翻訳されている作家です。2人のノーベル賞受賞者、川端康成、大江健三郎も知られています。彼らの作品の感性は、われわれスペイン人の感性と似ていると思います」





出典:NHKテレビ「旅するスペイン語」

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