一を聞いて、一を聞く
鎌倉時代の有名な禅匠は歌う。 弓も折れ 矢も尽きはつる ところにて さしもゆるさで 強く射てみよ 矢幹(やがら)なき矢を、弦なき弓で射れば、そはかならず、かつて極東の人々の歴史におこったように岩をも突き通すであろう。 禅宗と同様に、芸術のすべての部門において、この”危機の通過”ということは、あらゆる創造的作品の根源に到達するために極めて肝要だと考えられている。 …
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