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2016年11月10日木曜日

星より料理[ブリア=サヴァラン]






新しい料理の発見は、新しい星の発見よりも人類を幸福にする。

La découverte d’un mets nouveau fait plus pour le bonheur du genre humain que la découverte d’une étoile.


ブリア=サヴァラン
Brillat-Savarin(1755-1826)

※天王星の発見(1781年)があった頃の言葉。ちなみに、海王星ものちに発見される(1846年)。







2016年10月19日水曜日

カフェ議会[フランス]




LE COMPTOIR D'UN CAFÉ EST
LE PARLEMENT DU PEUPLE

Honoré de Balzac

カフェのカウンターは
民衆の国民議会である






「コーヒーは、その土地の香りを吸収している、土の香りのカクテルなの。同じものは一つもない。果実、木、スパイスの香りなど、ワインみたいにね」

Gloria Montenegro




2016年4月28日木曜日

出口は内側にある [ジャン=ミシェル・アルベロラ]







La sortie est à l'intérieur" Jean-Michel Alberola

出口は内側にある


Jean-Michel Alberola
ジャン=ミッシェル・アルベロラ








2014年5月30日金曜日

しゃがめないフランス人




引用:矢田部英正『日本人の坐り方』



…



 フランスの民俗学者であるマルセル・モースは、ある文化や習慣によって培われた立居振舞いには固有の法則性があることを発見し、これを「身体技法(techniques du corps)」と名づけた。

 モースが身体技法論の着想を得たきっかけの一つには、彼が兵士として戦地に赴いたときの苦い経験がある。それは兵士たちが休息をとるときの出来事で、土壌がぬかるんでいたり、水たまりがあったりすると、フランス兵は休むために足を濡らしてしまったり、長靴を履いたまま立ち続けたりしなければならなかった。

 ところが一緒にいたオーストラリア出身の白人兵は、カカトの上にしゃがみ込んで身体を休めることができた。この点に関しては、オーストラリア人兵士に劣っていることを、認めざるを得なかった。



 「水(flotte)は彼らのカカトの下にあることになった」とモースの言ったこの坐り方は、単純に「しゃがみ込む姿勢」のことだった。

 そしてフランス人でも子どもたちは、当たり前のようにしゃがみ込むことができるのに、大人になるとこの姿勢ができなくなるのは、社会習慣による身体機能の退化であるとモースは考えた。そしてしゃがむ行為を「子どもから取り上げてしまうのは最大の誤りである」と強い調子で主張する。







 もっとも欧米社会は日本とちがい、学校でも家のなかでも靴を脱がない。したがって床に坐ったり、しゃがみ込んだりする姿勢については、衛生面からタブー視される雰囲気が社会全体に漂っているようなところがある。したがって床に坐る習慣をもたない欧米人の成人の足首は、当然の結果として極端に可動域が狭いことになる。

 それは程度の差こそあれ、和式のトイレに坐ることができなくなりつつある現代日本人にも、同様の身体の退化現象が起きているといえる。

 現代で「踵坐」というと、相撲取りの「蹲踞(そんきょ)」に見られるくらいで、昔の人のようにカカトの上に坐って作業をしたり、歓談をしたり、といったことはほとんど見られなくなった。床坐から椅子坐へと生活様式が変化していくなかで、地面にしゃがむことをしなくなり、マルセル・モースの賢察どおり、日本人の足首や股関節の柔軟性も大きく退化してきているだろう。



…






出典:矢田部英正『日本人の坐り方』




2012年9月13日木曜日

泥中の鎧武者

1415年、フランスに進軍したイングランド軍。その兵力は7,000。敵対するフランス軍2〜3万の4分の1に過ぎなかった。ところが、ここで「戦史でも異例の番狂わせ」が起こる。イングランド軍が4倍もの兵力を有するフランス軍を打ち破ったのだ(アジャンクール)。

なぜか? 軽装備のイングランド軍に対して、フランス軍は「重装備の鎧」に身を固めていたというのに…。じつは、身を守るためのその鎧が「重荷」になったのかもしれない。

15世紀に一般に使われていた鎧は「30〜50kg」。頭から手足の先まで覆うその鎧は、身体中に重さがのしかかる。しかも、胸部が板で締め付けられているため、呼吸は短く浅くならざるを得ない。ある実験の結果、鎧を着用したまま戦う負荷は、通常の2倍になった(実験は実際に戦わずに、ルームランナーで行われたのだが…)。



当時のアジャンクールの戦場は、秋の大雨でおおいにぬかるんでいた。重い鎧を来たまま、「泥の中」を走ることを強いられたフランス軍。そのエネルギー消費は4倍にもなった可能性がある。

「歴史を変えるには十分」だ。



出典:
日経サイエンス 2011年 12月号
「アジャンクールの鎧」