「天国」というのは、「逃げ場所」なのか?
少なくともブッダは、そうだと考えた。
ブッダの生きた時代のインドでは、「バラモン教」が広く知られていた。
その聖典によると、こう説かれていた。
この宇宙は梵天が中心になっていて、人は死んで火葬に付されると、その魂は煙に乗ってまず「月」の方へと上っていく。そして、月からさらに神の道をたどれば、「天国」へ生まれ変わることができる、と。
しかしブッダは、こうした天国志向を「逃避主義」として、真っ向から批判した。
そんな理想主義は捨ててしまえ。その代わりに、苦しみのこの現実世界にこそ、「楽土(天国)」を建設せよ、そうブッダは教えたのであった。
出典:大法輪 2013年 03月号 [雑誌]
「仏教は天国に生まれることを目指す宗教?」
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