虎がタバコを吸っていたころ…
ホランイ タムベ ピウドン ジジョル
これは韓国での決まり文句である。
その意味は…
「トラが煙草を吸っていたころ」というのは、韓国の昔話の出だしの枕詞だ。日本なら「むかしむかしあるところに...」にあたる言葉である。
ちなみに韓国の昔話にはトラがよく登場する。伝説上、韓国人の始祖は壇君(タングン)という人物であるとされるが、その壇君の神話にもトラが登場する。壇君の母親はクマから人になった女性であるが、実は、クマと一緒にトラも人になる試練に挑戦していた。しかし、トラはそれに耐えられず人になれなかったというのだ。
たしかに、現在の韓国にはトラはいない(朝鮮半島の北部には一部いるという)。しかし、過去は韓国にもトラがいた。かつての支配階級だった両班(ヤンバン)が歯ブラシ代わりにしていたという虎のヒゲを見せてもらったことがある。ヒゲ一本で、塗りの箸と同じくらいの長さと太さであった。その根の方を歯にあててこすっていたとのことであった(武井一)。
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