2016年6月25日土曜日

teenage anger [Brixit]




from:
BBC News
'What have we done' - teenage anger over Brexit vote




What does the term Brexit mean?

It is a word that has become used as a shorthand way of saying the UK leaving the EU - merging the words Britain and exit to get Brexit, in a same way as a Greek exit from the EU was dubbed Grexit in the past.





Pre-vote polls indicated that young people were more likely to vote Remain.




"This vote does't represent the younger generation who will have to live with the consequences."
Luke Tansley





Other than anger, a common theme was frustration among 16- and 17-year-olds, who were not allowed to vote in the poll.



"Don't you dare tell me this 'our' independence Day when 75% of 16-18 year olds would've voted remain."
Hannah Monelle








Brexit [BBC]




from:

BBC News
[Brexit: David Cameron to quit after UK votes to leave EU]






UK votes to LEAVE the EU

Leave 51.9% (17,410,742 VOTES)
Remain 48.1% (16,141,241 VOTES)

The referendum turnout was 71.8% - with more than 30 million people voting - the highest turnout at a UK-wide vote since 1992.






the UK's "independence day"

"This will be a victory for ordinary people, for decent people."

UKIP leader Nigel Farage





the result would not mean "pulling up the drawbridge"
Boris Johnson, the ex-London mayor





"great regret"
German chancellor Angela Merkel





The pound fell to its lowest level against the dollar since 1985 as the markets reacted to the results. 8% down against the dollar, and 6% lower against the euro.






"The British people have voted to leave the European Union and their will must be respected," 

"The will of the British people is an instruction that must be delivered."

"fresh leadership" was needed

Prime Minister David Cameron










Article 50 of the Lisbon Treaty, which would give the UK two years to negotiate its withdrawal


The Lisbon Treaty
Article 50

1. Any Member State may decide to withdraw from the Union in accordance with its own constitutional requirements.

2. A Member State which decides to withdraw shall notify the European Council of its intention. In the light of the guidelines provided by the European Council, the Union shall negotiate and conclude an agreement with that State, setting out the arrangements for its withdrawal, taking account of the framework for its future relationship with the Union. That agreement shall be negotiated in accordance with Article 218(3) of the Treaty on the Functioning of the European Union. It shall be concluded on behalf of the Union by the Council, acting by a qualified majority, after obtaining the consent of the European Parliament.

3. The Treaties shall cease to apply to the State in question from the date of entry into force of the withdrawal agreement or, failing that, two years after the notification referred to in paragraph 2, unless the European Council, in agreement with the Member State concerned, unanimously decides to extend this period.

4. For the purposes of paragraphs 2 and 3, the member of the European Council or of the Council representing the withdrawing Member State shall not participate in the discussions of the European Council or Council or in decisions concerning it.

A qualified majority shall be defined in accordance with Article 238(3)(b) of the Treaty on the Functioning of the European Union.

5. If a State which has withdrawn from the Union asks to rejoin, its request shall be subject to the procedure referred to in Article 49.




強みは「differences」 [Steven R covey]



Strength

lies in differences,

not in similarities.


強み(strength)は、類似性(similarities)にではなく、相違性(differences)にこそ宿る



by Steven R. covey
スティーブン・R・コヴィー








2016年6月17日金曜日

日本仏教、10大宗派の現実



週刊『エコノミスト』より



日本の伝統仏教には、いわゆる「10大宗派」がある。いずれも200ヶ寺をこえる寺院を有し、全国寺院の約80%を占める。

年間予算は10億円前後から100億円超と教団によって差がある。これに50年ごとの大遠忌(だいおんき)や伽藍の修復・新築、あるいは記念行事がかさなると予算はさらに膨らむ。

これらの予算の歳入は、寺院や僧侶(教師)から収められる宗費や賦課金。宗費は寺院の格式や規模、申告檀信徒数などを基にして計算される。そのため寺院の減少は教団の財政や将来的な存続にも影響をあたえる。


天台宗
信者数153万人・寺院数3,339・予算11億710万円

高野山真言宗
信者数383万人・寺院数3,642・予算55億4,785万円

真言宗智山派
信者数29万人・寺院数2,907・予算19億5,856万円

真言宗豊山派
信者数137万人・寺院数2,652・予算9億779万人

浄土宗
信者数602万人・寺院数7,056・予算42億5,000万円

浄土真宗本願寺派
信者数793万人・寺院数1万352・予算56億3,000万円

真宗大谷派
信者数322万人・寺院数8,727・予算117億2,500万円

臨済宗妙心寺派
信者数35万人・寺院数3,366・予算9億9,520万円

曹洞宗
信者数361万人・寺院数1万4,566・予算48億4,000万円

日蓮宗
信者数391万人・寺院数5,198・予算22億9,963万円

出所『平成26年版 宗教年鑑』


近年、共通課題として提起されているのが「過疎地寺院」と「後継者不在」である。両者は同じ土俵にあり、収入の少ない過疎地寺院は後継者が育ちにくい。

臨済宗妙心寺派では「寺院数の約3分の1の寺院が、専任住職が不在」と明らかにした(栗原正雄宗務総長)。この傾向は他の教団もおなじで、浄土真宗本願寺派は5年前、過去30年間で110ヶ寺が廃寺になったと発表した。一人の住職が複数のお寺の住職を務める兼務ではなく、「廃寺」は重い響きをもつ。

天台宗は2015年10月の議会で、正住職がいるのは2,281ヶ寺で、残りの約1,000ヶ寺強(31%)が兼務と無住寺院だと報告した。



すこし前の各教団調査だが、ほぼ3分の1の寺院に「後継者がいない」と回答している。

日蓮宗調査(2004年)では35.5%、曹洞宗調査(2005年)では35.4%、本願寺派調査(2009年)では36.3%である。過疎化と収入減のため「寺を継いでほしい」と子供に言い出せない住職がいることも現実である。



地方寺院ばかりではなく、都市部の寺院にも新たな問題が起きている。

顕著なのは「僧侶抜きの葬儀」が増加していることである。火葬場で済ます「直葬」はよく知られている。また家族葬や一日葬として近親者のみでおこない、一周忌、三回忌の法事をしない遺族も珍しくない。

葬儀・法事といったかつての葬祭儀礼が縮小・簡略化されてきたのである。



首都圏のある住職は、

「檀家が『納骨してほしい』と、いきなりお骨をもってきた。そのかたの祖母の骨箱でしたが、亡くなったとの連絡はなかったし、葬儀もしていない。それで説明してから、戒名をつけ、小さな葬儀をして納骨した。これからも増えるかもしれない」

と顔を曇らせた。檀家数はそれほど多くなく、住職自身、檀信徒に目が行き届いていたと自負していた。

「自分のところは大丈夫だと思っていただけに…」

と肩を落とした。



世代交代がすすむと、次の世代の檀信徒は「寺院への帰属意識」は極めて薄い。

だいたいお寺に参るのは年配者が多い。寺院側は、寺参りに来る人たちに教化はできても、その下の世代への教化は十分とはいえない。これもまた課題である。



地方は檀信徒減にともなう「住職の不在化」、都市部は「葬儀・法事ばなれ」。それが21世紀初頭の寺院の姿である。

「葬式仏教がなつかしい」

と自虐的に話す僧侶や

「『ボウズ丸儲け』の経験がない」

と若手僧侶もいるぐらいだ。



これに対して、教団はどのような対策をとっているのか?

臨済宗妙心寺派は「宗門活性化推進局」を新設し、宗教法人の統廃合をすすめる一方で、志のある「定年退職者」をつのり、修行をへて僧侶とする取り組みをはじめた。定年退職者であるため、金銭的な持ち出しは少なくて済む。何人かが地方寺院の住職として活動している。この施策は、各教団から注目をあびている。

浄土真宗本願寺派と真宗大谷派は、「首都圏開教」に力をそそぐ。もともと関東には真宗寺院が少なく、人口集中地に布教所を開設して、離郷門徒(郷里をはなれた信者)らを再結集しようという取り組みである。教団が資金面でもバックアップ。これに刺激をうけたのか、日蓮宗も「都市開教」に目をむけている。



近年めだっているのは「女性僧侶」の誕生と進出である。

従来は、お寺に男子がいない場合、娘婿が住職の弟子となり、修行や研修をうけて住職資格を取得するケースがほとんどだった。ところが娘だけの場合でも剃髪して僧侶となる事例が増えた。娘だけではない。住職急逝により妻が僧侶となって寺を維持するケースも少なくない。

そうした延長線上といっていいと思うが、男性僧侶社会だった教団の宗会に、女性議員が加わるようになった。大谷派にはこれまで数人いたが、昨秋、浄土宗にも一人の女性議員が誕生した。



最後に、青年僧侶のがんばりに言及したい。

東日本大震災から5年をむかえた。震災直後から全日本仏教青年会をはじめとする「宗派をこえた青年僧侶」たちは被災地に走り、物心両面からボランティアをはじめた。時間の経過とともに被災地をはなれる団体が多いが、青年僧侶組織はいまも地道に活動をつづけている。

仏教会への目が厳しいなかで、「女性僧侶の進出」と「青年僧侶の躍動」は、寺院および日本仏教の将来に期待を感じさせる。







ヨーロッパにおける教会の衰退をかたる言葉として「10分の1の法則」がある。

日曜日ごとの礼拝参加者も、一般信者数も、聖職者も、教会数も、収入も、教会にかかわるすべての数字が、現在は「最盛期の10分の1規模」、そう思ったらいい、と。



いま、日本でも多くの伝統寺院が苦境にたたされている。

簡単に拾える統計数字からだけでも、厳しい現実をみてとることができる。朝日新聞(2015年10月11日付)は、主要10宗派に取材し、次のような数字を挙げている。

全国7万5,900寺院のうち、住職の兼務寺院が1万496寺、無住寺院は1,569寺で、あわせて1万2,056寺。全体の16%にあたり、ほぼ「6寺に1寺は住職が住んでいない」。過去10年間に解散、吸収合併などで消滅した法人は434寺。



寺院の年間収入については、各宗派の宗勢調査がある。

浄土真宗本願寺派の調査によると、同派寺院の最多収入層は「100〜300万円」が25%で、「300〜600万円」の19%、「100万円未満」の18%とつづく。

10年ごとの曹洞宗の調査(2005年)でも、最多層は「100万円以下」の29%、次いで「100〜300万円」の22%、「300〜500万円」の15%、「500〜800万円」の13%の順だ。

「ボウズ丸儲け」などと言えるものでなく、傍目にも「これで本堂や境内の維持ができるのか?」と心配になるような収入額だ。「10分の1の法則」は欧州のキリスト教会だけにあてはまるものではなく、日本の仏教寺院にも十分妥当する普遍的な法則かもしれない。



近代化にともなう一般的な「宗教ばなれ(人間は神仏の助けを借りずとも、科学と経済を発展させることによって人間自身の手で幸福をつかみとることができる、という確信)」は、日欧双方で認められる現象だが、日本には欧州におけるイスラム人口の急激な流入によるキリスト教の相対的な地位低下のような現象はなかった。

インパクトの点でそれに相当するものがあったとすれば、戦後一貫してつづいた地方から都会へ、東京圏へという「極端な一極集中の動き」だったかもしれない。



寺院向けの雑誌『月刊住職』の発行者で、高野山真言宗の住職でもある矢澤澄道氏は

「よく『お寺は敷居が高い』と言われるが、高いのではなく、(東京圏には)お寺があまりに少ないのだ」

と言う。






つまり一極集中によって日本では、住民人口に比し寺院数の多い地域と、逆に極端に少ない地域とができてしまった。

前者では寺院の維持自体が困難になり、後者では普段、寺院や僧侶に接することはおろか、多くから法衣姿を見かけることさえ稀になってしまう。葬儀や仏事、あるいは仏教の教えを聞きたくても、簡単に聞くことのできる相手がいないのだ。

まして現在は、非正規労働者が全労働者の37%を占める時代である。親が亡くなってもなかなか会社に忌引休暇を申請しにくい風潮もあると聞く。葬儀をおこなわなかったり、直接遺体を火葬場におくって済ます「直葬」などは自由選択の結果というよりむしろ、そうせざるを得ない、という面があるようだ。

ただ、いったん東京圏で無葬儀、直葬がおこなわれだすと、今度はそれが葬送におけるニューファッションであるかのようにマスコミによって報じられ、逆に全国に波及、定着してしまう。



寺院の苦境を伝える報道は多い。しかし、その扱いはもっぱら経済的な面からの分析が目立つ。

「寺院数はコンビニ店舗数以上で多すぎる」

「破れ寺を復興させた住職のビジネスモデルは?」」

「小学校でさえ統合するのだから、寺も」

といった具合である。



しかし、もともと仏教とは社会の主流の原理に、やや離れたところから反省をせまるものではなかったか?

経済主義の時代なら、「経済以外にも、もっと大切なものはありませんか?」と問いかけるものである。経済以外の価値をしめすことによって、社会の足早な歩みを引き止め、経済主義の生活に疲れ果てた人たちに救いを用意する。

なのに宗教団体自身が経済主義にどっぷりと浸かり、企業と同じように金儲けにいそしんでどうするのか。



世間の人はかならず宗教者の「求道の姿」を見ている。

いたずらに寺の塀を城壁のようにするのではなく、「経済にとらわれない別の生き方があること」を、あらゆる機会に都会の人々に見てもらう。僧侶は法衣のまま、街中に出たらいい。仏事だけでは社会との接触が足りないというなら、僧職以外の仕事にも積極的に就き、世の中と関わればいい。

昨今、坊主バー経営、テレビタレント、カウンセラーなど多方面への進出がつたえられるが、おおいに結構なこと。ようは社会を知り、社会に知ってもらうことで、すべてはそこからはじまる。



最後に興味深い数字をあげてみたい。

日本のカトリックの修道女数は5,303人(2013年)で、ほかの聖職者同様、きびしい減少傾向にあると聞くが、それでも信者総数44万人の半分が女性だとして、女性信者の2.4%に相当する。

これだけの女性を出家に誘う力は何か?

一つにはカトリック系学校教育の成果。一つには修道女が礼拝だけでなく、福祉・医療・出版・教育などさまざまな仕事をつうじて社会に関わっていること。さらには日々着用する聖衣がそのまま、自分たちの活動の世間へのPRになっていること、などが指摘されよう。

伝統仏教にも参考になるかもしれない。











from 週刊エコノミスト 2016年03月29日号 [雑誌]




エコゆえの「ゴミ不足」 [ドイツ]



US『Wall Street Journal』より



ドイツ
エコライフがあだに?
「ゴミ不足」に悩む環境先進国の打開策


モノを欲しがらず、無駄にせず、まだ使えるモノは再利用する。そんな国民が多いドイツで、いま「ゴミ不足」問題が発生している。

同国では家庭ゴミの埋め立て処理を止めたため、ここ10年でゴミ焼却発電施設が多く建設されてきた。ところが、すでに高水準にあったリサイクル率が国民の努力でさらに引き上げられたので、施設で燃やすゴミが足りなくなってしまった。不況や人口減少の影響もあり、毎年、数百万トンのゴミが不足している。

そこで、この問題を解決するためにドイツは英国、アイルランド、イタリアやスイスなどの近隣諸国から船やトラックに載せて「ゴミを輸入」するようになった。



中堅都市マクデブルクで消費される電気の3分の1は「ゴミの焼却」によって発電され、約5万世帯分に相当する。だが、同市ではゴミが慢性的に不足しており、英国のマンチェスター市から毎日ゴミが運び込まれてくる。

マンチェスター市としては、ゴミを英国内で埋め立て処分すると高額の税金が徴収されるため、国外に「輸出」したほうが得なのだ。



しかし、他国のゴミを輸入することに反対する国民は少なくない。

ドイツの港町ブレーマーハーフェンでは昨年、ハンブルク向けのゴミを載せた船の「悪臭」で、住民から苦情がきた。

さらに、ゴミ不足のためゴミ焼却発電施設を一部閉鎖する自治体もでてきた。だが、前述のマクデブルク市のゴミ焼却発電施設は今後も他国からのゴミを受け入れる予定だ。



同施設の職員はこう話す。

「『ゴミ』を輸入しているという言い方は、やめてください。ゴミではなく、貴重な『エネルギー源』なのですから」











from COURRiER Japon(クーリエジャポン) 2016年 01 月号



2016年6月16日木曜日

「Made in USA」兵器の急増



US『ヴォカティヴ』より



アメリカ兵たちが続々と帰還する一方で、「アメリカ産兵器」が世界中に飛び立っていく


世界各地で駐留部隊を縮小させているアメリカだが、それと反比例するように「同盟国への武器の輸出」が急増している。

アメリカ政府を通じて他国に武器を販売する「FMS(対外有償軍事援助)」の総額は、2015年度には前年度比30%増の470億ドル(約5兆6,400億円)にまで増大。その額は「10年前に比べて5倍以上」にあたる。



オバマ政権下で転換された外交政策を象徴する動きで、主な輸出先は「サウジアラビアやカタールアなどの湾岸諸国」だ。また、意外にも昨年の輸出国4位と5位には「韓国と日本」がはいっている。

一番のお得意先であるサウジアラビアは潤沢なオイルマネーをつかい、一国としては最大規模の兵器売買契約を2012年にアメリカと締結。機関銃から迎撃ミサイル、戦闘用ヘリコプターまでさまざまな武器を買いあさっている。

中東和平の脅威とみなされているイランへの抑止策だというが、イランの軍事費はサウジの5分の1にすぎず、その脅威が誇張されていると指摘する専門家も少なくない。



FMS(対外有償軍事援助)を最終的に承認するのはアメリカ国務省で、国家の安全を守ることが判断基準とされている。

「外交政策上の活動」という名目だが、これには異議を唱える声もおおい。兵器産業や企業の利益が考慮されており、国内やヨーロッパでの売り上げ減少を受けて、中東が「儲かる市場」と捉えられている、というわけだ。

実際、シリアの反政府勢力へ届けられるはずだった武器が、IS(イスラム国)の手に渡っていたことが発覚しており、中東和平に結びついているとは言い難いのが現実だ。











from COURRiER Japon(クーリエジャポン) 2016年 01 月号



頭部移植をになう男、カナベーロ



UK『The Guardian』より



患者はロシア人、ドナーは中国人、執刀医はイタリア人
人類初の「頭部移植手術(Head Transplantation)」を
見届ける勇気はあなたにあるか?

一人の”はぐれ者”ドクターが、前代未聞の「頭部すげ替え手術」を計画。中国の支援で実現が決まり、2017年にも医学の歴史が変わるかもしれない。



トリノ市にあるコンクリート造りの大病院の外で、セルジオ・カナベーロ Sergio Canavero(51)が職員用の駐車場を使わせてもらえるよう、2人の警備員を説得していた。話の途中、彼は片方の手でノドをかき切るような仕草をした。ほかの人間がやったのなら脅迫と受け取られかねないジェスチャーだ。しかし警備員たちは「話はわかった」というように笑顔を見せ、車を通した。

「彼らに伝えたんだ。わたしは人類初の頭部移植手術をしようとしている男だってね」

と、カナベーロは言う。

「イタリア人はセレブに弱いのさ」



カナベーロは今年、2人の頭部を切り離すという長年の計画の詳細を公表し、世界的に有名になった。

1人目は(たとえば下肢の麻痺などの)病んだ身体をかかえた生きた人間。2人目は死亡した直後かまたは(事故で脳死になるなどして)死が避けられなくなった者だ。その後に、「1人目の頭」を「2人目の体」に接合する。脊髄をつなぎ、1人目の頭の持ち主が2人目の体を動かせるようにする。

医学用語で言うなら、人類初の「頭部身体吻合(ふんごう)」ということになる。










”国外追放”の憂き目に


彼はかつて、このトリノの病院で世界初の頭部移植を行うつもりでいた。1980年代に医学生として採用されて以来、ここでキャリアの大半を過ごしてきたのだ。やがてカナベーロは、本人が言うところの「大騒ぎ」を巻き起こす。

頭部移植に関する論文を医学誌に発表する一方、リマソルとベローナでTEDの講演を実施。それでメディアの注目をあつめ、一躍「セレブ」になったのだ。カナベーロの計画は国際的な教会から公然と批判され、イタリア医学会の主流派からも攻撃された。

今年(2016)2月、カナベーロは長年つとめてきた病院に、雇用契約を打ち切られた。

「わたしはノケ者にされたのさ」

イタリア国内で施術する道を断たれ、カナベーロは国外に目を向けなければならなくなった。

長い交渉の末、中国北部の都市ハルビンで行なわれることが決まった。ハルビン工業大学とハルビン医科大学が支援に回ることになっており、後者は早くもカナベーロに名誉教授の地位を与えている。中国側から病院とスタッフが提供されることになったおかげで、手術の準備は大方の予想より早く整う予定だ。カナベーロは2017年のクリスマスを目途(めど)にしている。



カナベーロは施術について極めて具体的なイメージをもっている。

近未来の手術室。

特殊なフレームにしっかりと固定された2人の身体。1人は麻酔をかけられた患者で、もう一人は脳死状態のドナーだ。

「特別あつらえのダイヤモンド製の係蹄(けいてい、針金の環を締めて組織を切断する器具)」か、「窒化ケイ素の破片でつくったナノナイフ」を使い(どちらにするかはカナベーロもまだ決めていない)、第5頸椎と第6頸椎とのあいだで首を切断する。麻酔をかけられた患者は、首を切断される前、摂氏10℃に冷やされる。

切断後は2つの身体を固定していたフレームが上下に分かれ、上部のパーツは頭部と一緒に回転する。それにより患者の頭部がドナーの身体の上に据えられる。



次は36〜72時間を要する長時間の外科手術だ。

医療スタッフは150人ほど必要で、そのうち約80人は外科医でなければならない、とカナベーロは考えている。手術費用はおよそ1,500万ユーロ(約20億円)で、彼も認めるとおり依然として民間のスポンサーが必要だ。

「当初は高額になるだろう。しかし技術が向上するにつれてコストは下がっていく」

その80人の外科医が、責任者の指示にしたがい、交代で手術室に詰める。脳内の血流をとり戻すために、頭部と身体をつなぐ動脈がまず接合されるだろう。カナベーロは気管や食道や脊柱などがつながれるあいだは脇で見守り、脊髄をつなぐ段になったら前面に立つつもりだ。機能的脳神経外科手術(神経機能障害を改善するための手術)が彼の専門なのだ。










月面着陸を超える「偉業」


患者が最終的に運動機能をとり戻すためには、2本の脊髄の内部に収まった何百万本という神経の一部をつなげなければならない。カナベーロは施術中にそうした接続を急速に増やす斬新なアイディアをもっている。

たとえば脊髄の接続箇所に弱い電気ショックを与えたり、ポリエチレングリコールと呼ばれる物質を満たすことで、このプロセスを加速したりするといった方法だ。

カナベーロの見るところ、脊髄内のすべての神経をつながなくても患者は一定の運動機能を取り戻せる。たとえば10〜20%でもいいという。



手術後は、動きを抑制するためもあり、患者は3週間ほど人為的に昏睡状態におかれる。つづいて数ヶ月間のリハビリだ。カナベーロは何らかの仮想現実シュミレータが、患者が見知らぬ身体に慣れるのに役立つはずだと期待する。催眠療法は有効かもしれない。

その後は回復、記者会見、ノーベル賞受賞(?)という流れだ。

「この手術のことは、100年後までテレビで報じられるだろう。月面着陸をはるかに超える偉業になる。その点は間違いないよ。人類史上で最も偉大な革命になるんだ。期待どおりの結果がでれば、だがね」



この計画に 絶対に欠かすことのできない「あるピース」は、すでにそろっている。

アメリカの学会で、カナベーロはワレリー・スピリドノフという人物を舞台上に呼んだ。ロシア出身のこの31歳のグラフィック・アーティストは重度の脊髄性筋萎縮症をわずらっており、生まれたときから車椅子の生活だ。

カナベーロのほうの準備がととのったら、スピリドノフは「いつでも実験台になる」と申し出ている。「首にナノナイフを入れられる最初の人物」になるのだ。



頭部移植を試みた例は過去にもあった。

1950年代にはソ連で「子犬」が、70年代にはアメリカで「サル」が、そして2013〜2014年には中国で何百匹という「マウス」が実験台にされた。子犬は一週間も生きられず、サルもそれをわずかに超える程度で死んだ。マウスの多くは約1日しかもたなかった。

ただし、これらのケースはいずれも頭部移植が可能かどうかを実証することが主目的であり、患者の生存は二の次だった。



カナベーロを招聘した中国ハルビンの医師、任小平はこの20年間、独自に頭部移植を研究し、前述のマウスの実験もおこなった。彼は、こうした大規模なプロジェクトではカナベーロのような「一匹オオカミ」が、よりいっそう重要になると語る。

「大人数のチームが必要になります。そこにはリーダーが必要です」

中国は近年、医学研究に巨額の金を注ぎ込んできた。わたしが取材した西側の医師たちは、中国の関与によってカナベーロの計画がかなり現実味のあるものになったことを認める。アメリカの医学誌『サージェリー』の編集者マイケル・サーは、以前からそれを見越していた。

「中国はある意味で、開拓時代の西部のようなものです。ほかの場所に比べて規制がかなり緩いんですよ」



カナベーロは近々ハルビンに旅立ち、2017年のクリスマスに向けて2年間の集中作業にとりかかる予定だ。妻と2人の子供たちを祖国にのこして。

カナベーロは言う。

「人生の2年間ぐらい、なんてことはない。代わりに世界を変えることができるんだから」

カナベーロは子供のころから、これを夢想していた。アメリカで猿の頭部移植が試みられたという新聞記事をよみ、人間の頭部移植は「自分が真っ先にやってみたい」と思ったのだ。

当時の彼は貧しく、育った環境は荒れていた。「それで強くなった」と彼は言う。18歳で医学校にはいり、2年もたたずして学術誌に論文を送るようになった。その頃から「すでに頭部移植を視野にいれていた」という。



80年代半ばにトリノの病院にうつり、機能的脳神経外科医としての修行をはじめた。

「わたしは昔から一匹狼だった」

それでも、同僚のなかに友達はいたのでは?

「ときには交流したさ。『交流』としか言えないな。学ぶ必要のあるときには交流し、その後は『我が道』に戻る。そういう道は一人で歩くしかないんだ」






変人か、超変人か


カナベーロは自分が「変わり者」であることに気づいている。

「人はわたしを変人あつかいするかもしれない。その通りさ! 変人でなければ、すべてを変えることなどできないんだ」

社会にとっての課題は、彼に言わせれば「変人と超変人を選り分けること」だ。

「どちらであるかは、たぶん事が終わってからでなければわからない」



命を賭してカナベーロの「最初の患者」になることを申し出ているスピリドノフも、よく似たことを言っている。

「天才もいれば、頭のおかしな人間もいます。プロジェクトが終わるまで、その区別はつかないかもしれません」

スピリドノフがこのプロジェクトに加わったのは2年あまり前だ。自宅でネットサーフィンをしていて、カナベーロのインタビューを見つけた。

「昔から科学にたずさわりたかったんです。でもロシアのラボで働くのは困難でした。障害者が働きやすい環境ではありませんからね。それでも大きな科学研究に参加することを、いつも夢みていたんですよ」



グーグルでカナベーロのメールアドレスを探し出すのに15分しかかからなかった。そのあいだに、スピリドノフは心を決めていた。

「かれは最初の志願者だった」

とカナベーロは言う。

「メールやスカイプで対話をかさねるうちに、『彼こそは打ってつけだ』と確信した」

心理テストも第三者の鑑定もなしに?

「ワレリー(スピリドノフ)は重い病気をかかえている。脊髄性筋萎縮症だ。心理的には、2人でずいぶんと話した。かれは強い男だよ」



カナベーロは「術後に何が期待できるか」を、スピリドノフに説明した。

「歩くことはできるだろう。走れるかどうかはわからない。それで満足かな?」

と。

スピリドノフは「満足だ」と答えた。

「手術して特別なことができるようになりたいわけではありません。望むのは、ごく普通のありふれた生活です。今のわたしは障害をかかえ、多くの限界に直面しています。術後はその限界がすこしでもなくなるように願っています」



スピリドノフの願いはどれほど実現性があるのだろうか?

中国ハルビンの任小平は「パーセンテージを示すことは難しい。ワレリー(スピリドノフ)は勇敢ですよ」と言う。

一方、米『サージェリー』誌のサーは、生存率を「98〜99%」と予想している。



そもそも施術地の第一候補はヨーロッパかアメリカだった、という。中国の後援を受けることについて、気がかりはないのだろうか。カナベーロは「施術の全過程を公開する」とかねてから公言してきたのだ。

「中国は中国だ。メディアは統制をうけている。しかし中国はこのことを喧伝し、西洋を悔しがらせたいはずだ。そのための計画が密かにすすめられていることは間違いない」

施術がテレビ中継されることさえあり得る、と彼は言う。



カナベーロは出し抜けに、

「おそらくスピリドノフは施術をうける最初の患者にはならないだろう」

と明かした。

「おそらく中国側は、中国人の患者でやりたがるだろう」

かれの予想では、それは末期ガンの患者になるはずだ。

「余命わずかな人間でテストをおこなうんだ。それがいわば アポロ10号で、ワレリー(スピリドノフ)は『アポロ11号』になる」






命は続いていく


カナベーロはこうした話を、どれも軽い口調で話す。「倫理的なためらい」は本当に感じないのだろうか。

「私はなんら非難されるいわれはない。手術をうけることを決断できるのは、それによって利益をえられる人間だけなんだ。君でも社会でもない。患者が決めるのさ」

手術が失敗しても、そこに価値はあるのだろうか?

「もちろんだとも。失敗しても、やはりそこから価値あるものを導き出せるはずだ」

彼は、人類初の心臓移植手術をうけた患者が、18日後に死亡したことを指摘した。それでも大きな進歩だった。



スピリドノフが回復して「新しい身体」に慣れ、やがて子供をもうけたら、それは誰の子供になるのか?

「問われてもいい唯一の倫理的な問題はそれだ。だが想像してほしい。きみの子供がいつか自動車事故に巻き込まれ、病院で脳死を宣告される。もはや手の施しようがない。しかし、こう考えてくれ。当直の医師のわたしが、君にこう告げる。

『お子さんの脳を救う手立てはありませんが、身体を譲っていただけるなら、いつか”新たな頭”とつながったその身体が、子をもうけるでしょう。その子はあなたの孫にあたります。命は続いていくんです!』



これはカナベーロにとって重要なテーマだ。彼がそのことを考えはじめたのは、わが子が誕生したときのことだった。

「2人の子供をこの世界に迎え入れたとき、わたしは『子供たちをより長く生かすために全力を尽くす』と誓ったんだ」







かれの施術が成功したら、いずれはそれが商業的に行われるようになる可能性もあるだろう。最終的にはヒトの寿命を延ばすことにもつながる、とカナベーロは考えている。死後に自分の頭部を冷凍保存する楽観主義者もいるほどだ。

施術にともなって派生する諸問題については、カナベーロは「われ関せず」の立場をとる。科学の世界では

「実行されることは実行される」

のだ。



カナベーロが自分の義務だと感じるのは、人々にそうした諸問題を熟考するよう促すことだけだ。たとえばヒトの寿命が延びるのなら、人口過密の問題はどう解決すべきか。カナベーロは、ほかの惑星を征服することも考えるべきだという。

すべての移植をまかなうだけの身体が手に入るのかと聞くと、彼はこう答えた。

「クローン技術を利用すればいいじゃないか」










from COURRiER Japon(クーリエジャポン) 2016年 01 月号



2016年6月15日水曜日

無人のファーストフード店「Eatsa」



『COURRiER Japon』より





ロンドンやシンガポールで「ドローン(無人機)」が食事をはこぶ店がオープンするなど、外食産業ではさまざまな「無人化」が進められている。

2015年8月、米サンフランシスコでは世界初となる「無人ファーストフード店」、Eatsa(イーツァ)が開店した。共同創業者の一人は、グーグルでプロダクトマネジャーを務めた人物だ。

店内にはウェイターもレジ係もおらず、iPadでの注文方法を説明する担当者がわずかにいる程度。食事はコインロッカーのような窓口で受け取ることになっていて、準備ができると扉のタッチスクリーンに自分の名前が表示される。

健康志向の強い地元民に合わせ、メニューはボリュームのあるサラダが中心で、8種類すべてに穀物キヌアが入ったベジタリアン食だ。「弁当ボウル」と称したテリヤキ・ソースのかかったものや、カレー味、地中海料理風など、見た目も味もバラエティ豊か。

各6.95ドル(約830円)で、支払いはクレジットカードのみ受け付けている。レシートはメールで送られる仕組みだ。窓口の向こうは一切みえない。米「タイム誌」によると、ランチタイムには7人ほどのスタッフが裏で調理をしているという。

共同創業者のティム・ヤングは取材に対して、さらにテクノロジーを取り入れたいと意気込む。

「調理担当者も、一人一台iPadを使って、自身のタスクを管理しています。将来はスマホからの注文を受けられるようにしたいですね」








引用:COURRiER Japon(クーリエジャポン) 2016年 01 月号





使わないと損をする「ゲゼル通貨」



週刊エコノミスト 2016年03月29日号 』より






マイナス金利の源流は、「減価する貨幣」というアイディアのなかに見ることができる。ケインズの『雇用、利子および貨幣の一般理論 』に「Stamp Duty on money」という、銀行券に印紙税(stamp duty)を課すタイプのお金がでてくる。






これはもともと、ドイツの思想家・実業家のシルビオ・ゲゼル(1862〜1930年)が『自然的経済秩序 』のなかで唱えたアイディアで、通称「ゲゼル通貨」といわれるものだ。

「ゲゼル通貨」の仕組みは、当時、アメリカの1ドル札の裏にたくさんのマス目を切り、そこに毎週、印紙を貼っていくというもの。マス目には日付が書いてあり、時間がたつほど印紙が増え、その札の価値が徐々に下がっていくようにする。こうしてお金に「マイナスの利回り」をつけて減価させる。

ゲゼルの主張は、端的にいえば次のようなものだ。

すべてのモノは置いておけば劣化し、サービスは取っておけない。どんな財・サービスも時間とともにどんどん価値が下がっていく。つまり、つくって置いておくと不利になる。逆にいうと、お金だけが価値が劣化しないという特権がある。この特権が曲者だ。物価が下がっているときは、お金が有利になりすぎてしまう。すると貯蓄が増えて、その分お金が流通しなくなり、景気が悪化する。だから、モノの劣化に対応させてお金も劣化させたほうがバランスはとれる

とゲゼルは考えた。ゲゼル通貨に対してはケインズも「未来はマルクスよりゲゼルから多くを学ぶだろう」と、一定の評価を与えた。






過去をみると、「減価する貨幣」を導入した事例がある。

中央政府が導入したケースはないが、アメリカやカナダでは一時、州政府などが発行していた。背景には景気悪化があった。当時、州政府の借金は禁止されていたが、自動的に価値が下がる債権なら問題ないだろうということで、公共工事の対価として手形のような秋紙幣を発行し、景気を刺激した。これら州紙幣はたとえば、価値は毎年10%ずつ下がるが、法的に自由に使え、税金の支払いもできる形で価値を担保した。数年たてば価値がゼロになる債権なので、借金にもならない。また、この州紙幣を持つ人は、使わないと価値が減るので、どんどん使おうとする。

このほか、ドイツの鉱山、オーストリアの都市でも、同様の紙幣が使われた。



だが、こうした「減価する紙幣」は、通貨の国家独占に反するとした中央銀行の命令によって禁止された。国家にとってはシニョリッジ(通貨発行権益)が脅かされるからだ。

減価する紙幣は姿を消したが、人を雇って公共投資をおこない、生産を呼び戻すという限定的な効果はあった。いままた、日欧で「マイナス金利」が出現し、ケインズの予言通りとなった。








引用:週刊エコノミスト 2016年03月29日号 [雑誌]




イスラエルの水の70%は「元海水」



『ル・モンド』より





「生活用水の半分以下の降水量」しかないイスラエルは、常に水不足に苦しめられてきた。

2009年まで続いた旱魃で地下水も枯渇し、対策を迫られた政府は水道料金を上げ、下水の再利用も推進。その結果、水の消費量は20%も減少。そして下水の86%が再利用されるようになり、農業用水の3分の2をまかなえるようになったのだ。

さらに政府は大量の資金を投入し、最新技術である逆浸透法を活用した海水淡水化プラントを次々と建設。2015年末に5つ目のプラントが稼働すれば、イスラエルの全過程が消費する水の70%が「元海水」となる。







ただし、環境活動家たちは、海水淡水化プラントはエネルギーを浪費し、CO2も大量に排出する施設だと批判する。また、処理後の塩分の濃い海水を海に流すことで、生態系に悪影響を及ぼす懸念もある。

だが、一連の「水革命」によって、イスラエルが「水であふれる国」に変わったのは事実だ。

そして中東の勢力地図は、石油ではなく「水」が変えつつある。パレスチナでは、水の分配が紛争の原因になっているからだ。ある環境NGO幹部はこう語る。

「いまやイスラエルは、自分に都合のいい和平を実現するカードを手にしてしまいました」

これからの中東では、水が安全保障のカギを握るのだ。







引用:COURRiER Japon(クーリエジャポン) 2016年 01 月号