2016年9月20日火曜日

完全自立、完全依存 [鈴木俊隆]



話:鈴木俊隆





中国の有名な禅の老師である洞山(とうざん)禅師はいいました。


青い山は、白い雲の父である。

白い雲は、青い山の息子である。

一日中、互いに依存することなく、寄り添っている。

白い雲はいつも白い雲であり、青い山はいつも青い山である。


これは、清らかな、しかもはっきりとした人生の解釈です。

「白い雲」と「青い山」のようなものはたくさんあります。「男」と「女」、「師」と「弟子」。お互いに寄り添っています。しかし、互いに依存することはありません。「白い雲」は「青い山」にわずらわされません。また「青い山」も「白い雲」にわずらわされるべきではないのです。

お互いに極めて自立しながらも、お互いに寄り添っています。これが私たちの生き方であり、これが坐禅の修行のやり方です。



私たちが真の自己であるとき、すべてから自立しながらも、完全にすべてに依存しているのです。

私たちは、お互いに純粋に自立しながらも、完全に依存しているのです。












引用:鈴木俊隆『禅マインド、ビギナーズマインド』




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