日本政府はずいぶんと借金を抱え込んでしまったものだ。
その残高(GDP比)は、なんと第二次世界大戦の終戦直後に比肩するほどだ(GDP比200%以上)。
戦争もしていない平和な時代に…(逆に平和ボケ?)。
ちなみに戦後の日本は、300%というハイパーインフレで、その膨大な借金を帳消しにすることに成功している(物価が上がれば、過去の借金の価値は相対的に低下する)。
しかし、現在の日本のような成熟国家に、ハイパーインフレという道は残されていない(1980年代のアルゼンチンには残されていたようだが…)。
過激な手段としては「デフォルト」というものもある。
もう借金は返しません、と開き直るのだ。アルゼンチンはこれが得意である(1930年代、1980年代)。
だが、日本はこれもできないだろう(性格的に?)。
では、どうするか?
アメリカとイギリスの例は、アルゼンチンよりもよっぽど参考になる。
アメリカは、3〜4%の経済成長を続け、マイルドなインフレとともに、20〜30年かけて財政を再建させた。イギリスも同様だ。
なるほど、日本も20〜30年という「根気」が必要なのかもしれない…。
出典:盛衰―日本経済再生の要件 (島田晴雄)
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