2015年3月18日水曜日

嫌わないこと、逃げること [田村忠嗣]


「人に嫌われないこと」

それが最強の護身術だ、と田村忠嗣氏は言う。彼は元警察官(機動戦術部隊)。いまは、警察官や自衛官に危機対応や護身術をトレーニングしている。

田村氏は言う。

「恨みを買うと、攻撃されます。つい先日、ツイッターで他宗教を侮辱するような出来事がありましたが、護身の観点から言えば絶対にやってはいけない。そもそも、そういうことをやるから攻撃されるのです。これは、ネット上でつぶやいた本人だけの問題ではなく、日本国全体の品格を失うばかりか、攻撃されるリスクを高めます」

田村氏は続ける。

「たとえばマザーテレサは、私たちが考える護身の基準からいえば最強です。彼女は世界中の多くの方に愛されています。そのため、そもそも危害を加えようとする人がいたならば、その人の周りの人から一斉攻撃されるでしょう。これこそ、究極の護身術です」



たとえ護身術を学んでも、おいそれと使ってはいけない、と田村氏は言う。

「基本は、逃げる。強くなったからといって自信をもち、あえて戦おうとするのは危険です。戦い方というよりも逃げ方が重要です。私自身、ナイフを突き付けられて金を要求されたら、戦わずに差し出すでしょう。おかしな奴に胸ぐらをつかまれた時も、離脱術を学んでおけば簡単に脱出できます。仮に戦っても、ケガを負わせたり殺してしまったりしては、自身の身は守れたとしても過剰防衛で捕まってしまいかねません」

また、爆音や爆発などがあった現場には、近づいてはいけない。テロリストはそこへもう一つの爆弾を用意し、スマホで撮ってツイッターにあげようとして近づく野次馬を吹っ飛ばずように仕掛けているという。危険があったら、とにかくその場から離れる。逃げるのが危機管理の基本とのこと。






ソース:Fielder vol.20 道なき道を行く (SAKURA・MOOK 66)
田村忠嗣「プロの警察官、自衛官が学ぶTCCトレーニング」




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