「煩悩」とは?
仏教では「貪(どん)」「瞋(じん)」「痴(ち)」「慢(まん)」「疑(ぎ)」「悪見(あっけん)」の6つを六大煩悩と称するのだという。
「貪(どん)」とは、際限なく欲しがること。
「瞋(じん)」とは、目をむいて激しく怒ること。
「痴(ち)」とは、頭では分かっていても、ついやってしまうこと。
「慢(まん)」とは、驕り高ぶること。
「疑(ぎ)」とは、信じないこと。
「悪見(あっけん)」とは、思い込んでしまうこと。
これらの煩悩は「漏(ろう)」とも表現される。つまり、たとえ理性で抑えようとしても、うかとすると漏れ出てくるものという意味合いである。
そういうわけで、仏教では「漏(ろう)」をなくせとは言わない。漏れ出てくるのだからしょうがない。
では、どうするかのか?
「尽くせ」と言う。それを「漏尽通(ろじんつう)」という。
瞑想によって出し尽くせ、開放せよという。
神通力の一つとされる「漏尽通」であるが、これは他宗教の教えにはない、仏教独特の一大特徴なのだということだ。
出典:致知2012年12月号
「空海の言葉に学ぶ生き方のヒント」
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