2018年4月26日木曜日

「光速は不変ではないかもしれない」【レイ・カーツワイル】


話:レイ・カーツワイル




あとで論じるつもりだが、光速は不変ではないかもしれない、と少なくとも示唆するような事例がある。

ロスアラモス国立研究所の物理学者、スティーヴ・ラモルーとジャスティン・トーガーソンが、古い天然の原子炉から取り出されたデータを分析した。この原子炉は、現在の西アフリカにあり、20億年前に核分裂が起こり、それが数十万年も続いていたというものだ。

この原子炉に残された放射性同位体を調べ、今日の同様な原子炉の放射性同位体と比較したところ、電磁力の強さを決定する物理定数アルファ(微細構造定数とも呼ばれる)が20億年の間に変化してきたことが立証された。

これは、物理学界にとっては重大な意義をもつ発見だった。なぜなら、光速は物理定数アルファに逆比例するもので、双方は、不変の定数だと考えられていたからだ。アルファは、1億分の4.5だけ減少したように見える。このことの確証がとれれば、光速が増加していることになる。

もちろん、これらの調査の結果は、入念に検証される必要がある。もしもそれが正しかったなら、われわれの文明の未来に大きな意味をもつことになる。

光速が実際に増加したのなら、おそらくは、時間の経過の結果そうなったのではなく、ある特定の条件が変化したためにそうなったのだ。光速が、状況の変化によって変化したのであれば、扉が大きく放たれ、将来の知能とテクノロジーのもつ巨大な力が、さらに扉を大きく開くことになる。






From:
レイ・カーツワイル (著)
シンギュラリティは近い―人類が生命を超越するとき

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