春になれば
花が咲き
秋になれば
葉は枯れる
草も木も
野菜も果物も
芽を出すときには
芽を出し
実のなるときには
実をむすぶ
枯れるときには
枯れてゆく
そこには
何の私心もなく
何の野心もない
無心である
虚心である
時節はずれに
花が咲けば
これを
狂い咲きという
それでも花ならば
まだ珍しくてよいけれど
人間では
処置がない
進退を誤った人間は
笑っただけでは
すまされそうもない
ときには
花をながめ
野草を手に取って
静かに自然の理を案じ
己の身の処し方を
考えてみたいものである
松下幸之助
抜粋
From:
『自然とともに』
松下幸之助
From:
道をひらく
松下幸之助
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