2016年4月28日木曜日

「未来ちゃんはまるで動物みたいで…」 [川島小鳥]



話:川島小鳥





未来ちゃんと出会ったのは、佐渡に友人がいたからです。

当時、写真家の友人に二人展に誘われ、その人が子供を撮っていたので、僕も子供を撮ろうと佐渡に行ったら、そこに未来ちゃんがいたんです。







未来ちゃんの撮影で面白かったのは、

全然思い通りにいかないことでした。

それまでは、自分のイメージやエゴで「こういうものが撮りたい」という思いを常に持っていたのですが、

未来ちゃんはまるで動物みたいで、まったく予想できない(笑)。



ただ、写真の面白さは

自分が想像していなかった瞬間

が撮れたり、

偶然の力を感じたりできること

ですからね。



この写真集では、多くの方から

「すごい瞬間が撮れている」

と言ってもらえましたが、

撮り逃している瞬間のほうが多いんです。



でも、あの撮影を通じて、

思い通りにならない現実を受け入れる力

が養え、

「撮れないものはしょうがない。撮れたものが写真になる」

といった考え方ができるようになりました。







未来ちゃん 』のあとに『明星 』という写真集を出したんですが、その撮影を台湾で続けているときの裏のテーマが「何でも撮れるようになる」だったんです。

どことか誰とか関係なく、

心が動いた瞬間にシャッターを切る。



街を歩いていて、「あっ」っていう人や瞬間に出会ったときに撮る楽しさって、写真の基本じゃないですか。その基本が実はできていなかったと感じていたので、台湾ではそういった撮影がしたいと思っていたんです。

目の前の世界を丸ごと受け入れるような。







やっぱり以前より

受け入れる力

が増したと思います。



今後は

より初心に近づく

というか、

出会ったものを心のままに

撮りたいと思っています。



理想としては、常に心が開いた状態で、なんでも受け入れられるようになりたいですね。現実には、もともとの自分の性格もあり、それは難しいことなんですが、

カメラがあることで多少は心が開けるようになっていると思います。

実は、写真を撮っていなかったら、

「引きこもりになっていたかもしれない」

と思うことがあるんです(笑)







引用:CANON PHOTO CIRCLE 2016 March
スペシャルインタビュー「川島小鳥と写真とカメラのこと」




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