2018年5月19日土曜日

ひらかなかった落下傘【野田佳彦】


From:
10M TV オピニオン
松下幸之助
『俳優でもやるのかと思われるほど笑い方を磨け』


話:野田佳彦




わたしの地元(千葉県船橋市)に陸上自衛隊の第一空挺団の落下傘部隊があるじゃないですか。

その落下傘部隊が北海道へ演習にいって、300メートルのところから降下をしたのです。そうしたら、落下傘のひらかない隊員が一人いた。それで、

「予備傘は開いたのか?」

と聞いたら、予備傘も開かなかった。ということは垂直落下です。

「現場を確かめに行け」

ということで向かったら、その隊員が雪のなかに立っているというのです。

「突き刺さったのか? もっと近くに行って見ろ」

といって近づくと

「しゃべっている」

というのです。しゃべっているということは生きていたのですよ。


雪が30cmぐらい積もっていたのと、寸前に、落下の5メートル手前で、さっと落下傘が開きかかったことが、(落下速度が)時速14km以上だと死ぬのですけれど、13.数kmでギリギリとどまったという奇跡がおこったのですよ。

すごいのは、その隊員は、平素の厳しい訓練をそのまま地面に落ちるまでやろうと思って、気を失うこともなく、落下地点を見つめながら、どう着地するか諦めないでずっといたということです。

これなのです。

わたしは「これだ」と思いました。

「運」とは諦めないこと。

最後まで諦めないでいること。






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10M TV オピニオン
松下幸之助
『俳優でもやるのかと思われるほど笑い方を磨け』

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