話:小宮山宏
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東大図書館では、図書の購買を効率化しようと、集中購入システムを導入した。
その結果、大学は人手が省ける。本屋さんも、これまで多数の研究室を相手にしていたのが、集中管理室とだけ決済を行えばよくなるから、値引きすることができるわけだ。
しかし、たったこれだけのことでも、大きな組織の中で実行に移すのは大変なことだ。うまくやるコツは、全部を集中化するなどと考えず、80%くらいを狙うことだ。
教員の中には、古文書など特殊な本を特殊な本屋さんから買っているなど、さまざまな事情がある。また、理由はよく分からないが、なぜか反対していて説得するのがとても疲れるといった人も組織には必ずいるものだ。
そういうところを除いてスタートし、やがて入ってくるのを待つ。つまり、こっちの水は甘いよと見せるのである。
正方形とそれに内接する円の面積の比がπ/4であって、約0.8である。正方形を対象にしても、実行には円の面積あたりが狙い所である。これが、π/4(よんぶんのパイ)の法則である。
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From:
『知識の構造化』
小宮山宏
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