たとえば、A4の白紙を目の前にして、その「中心」に点を打つことはできるだろうか?
「中心に打てるのは、10人中1〜2人くらいですよ」と杉浦康平さんは言う。
左右は中心に打てたとしても、天地(上下)はたいていの人が中心よりも「5〜6mm上」になってしまうのだという。
それは、なぜなのか?
「『上方転移』といって、人間の身体の構造によるものらしいです」と杉浦さんは説明する。
「心臓は人体の中心より上にありますし、脳も上部にありますから、人は上へ上へと向かう『心理的な運動感』があるようです」
なるほど、錯覚のような「認知の偏り」が人にはあったのだ。
道理で、頭デッカチになりやすい訳だ…。
出典:目の眼 2012年 01月号 [雑誌]
「グラフィック・デザイナー 杉浦康平」
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