日露戦争当時の日本兵は、肩が触れ合うほどに近い前後三歩に密集して、銃剣突撃を敢行したのだという。
当然、前を行く将兵は敵弾に倒れる。それでも、敵兵が次の銃弾を発射してくるまでには多少の時間が稼げる。それまでに敵陣に殺到できれば陣地を崩せる。そんな「冷徹な計算」に基づいていた。
当時、いずれの国のマニュアルもこのように冷徹な思想に立脚しており、「密集歩兵による突破力が最強だ」と信じられていた。なぜなら、馬に乗った騎兵が小銃の前に無力だと判明して以来、他に方法がなかったのである。
抜粋:
歴史人 2012年 01月号
「屍の戦場! 旅順要塞と二〇三高地攻略」
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