2012年9月18日火曜日

韓国から「出る杭」を打とうとするヨーロッパ。自動車


今季上半期、ヨーロッパの自動車市場が7%も縮小したにも関わらず、韓国勢は同地域での販売台数を多いに伸ばした(現代12%増、起亜25%増)。

「韓国の現代と起亜は、フォルクスワーゲン(VW)と並んで、最も成功を収めている自動車メーカーの一つだ」



低迷するヨーロッパ市場でも勢いを落とさない韓国勢、その背中は、去年2011年7月に発効したFTA(自由貿易協定)に後押しされていた。

韓国車に対するEUの関税は、FTA締結前の10%から、現在は小型車で6.6%、中・大型車で4%に下がっており、2014には撤廃される予定になっている。



当然、ヨーロッパ国内では調子に乗った韓国勢に対する反発も起こっている。

「現代と起亜は、ダンピング(不当な安売り)という容認しがたい条件下で、ヨーロッパのメーカーと競争している」との声が、フランスから上がった。

ヨーロッパと韓国のFTA(自由貿易協定)には、関税引き下げ、もしくは関税の再導入という「切り札(セーフガード)」も残されている。それは「有害な輸入急増」が認められた場合だ。



ヨーロッパの反発に対する、韓国勢の弁はこうだ。

「『現代』はヨーロッパで販売される自動車の55%を現地で生産している。『起亜』の現地生産は60%だ」

彼らのいう「現地」とは、チェコやスロバキアのことなのだが…。残念ながら、チェコもスロバキアもEU加盟国ではない。



しかし、韓国とEU間のFTAを「利用」しているのは、韓国メーカーばかりではない。アメリカのGM(ジェネラル・モータース)も大量の自動車を「韓国」からヨーロッパに輸出している。

さらには、韓国勢に反発しているフランスのルノーも「韓国」から自国フランスに自動車を輸出している。しかも、その量は韓国の「現代」よりも多いのだ。



出典:Financial Times
「欧州の危機を謳歌する現代・起亜自動車」

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