2012年9月22日土曜日
猫背にならない立ち方。骨に乗る
なぜ、『猫背』になるのか?
それは、「正しく骨に乗れなていないから」だと、小池義孝医師は言う。
「猫背の人は、ほぼ例外なく、重心が前にズレています」
体重が前方にかかると、人は腰を後ろに引いて前後のバランスを取ろうとする。すると、上体は「く」の字に折れて、前のめり。つまり、猫背となる。
逆に、カカトに目一杯体重を乗せると、今度は腰を前に出さないと前後のバランスが取れない。つまり、なりたくても猫背になれない。
正しく骨に乗るには、スネの内側の太い骨に体重を乗せなければならない。それは、どちらかと言うと、「カカト寄り」である。なぜなら、スネはカカトから伸びている。
それでも、普通の人はどうしても「つま先寄り」に立ってしまう。それはなぜか?
「私たちは半ば無意識に『足裏のどこに重心を乗せたら安定するか』を判断しています。この時、とりあえず『真ん中あたりに乗っておこう』と脳は考えます。
しかし、足の裏の中心は、スネの太い骨よりも前寄りに位置しています。だから、体重がつま先に寄ってしまうのです」
立っても座っても猫背になる人でも、不思議と猫背にならない時があるという。
それは、「膝立ち」をしている時。
なぜなら、膝は足の裏よりも面積が狭いため、どうしても、「一点」で立たざるを得ない。つまり、前寄りにも後ろ寄りにもなりにくい、ということである。
なるほど、猫背になるのは、足の裏が前後に長く、前寄りにも立ててしまうことが原因であったか。確かに、足の裏の真ん中に立とうとすると、どうしてもスネよりも前の位置で立とうとしてしまう。
少し考えれば、足の裏がスネへとつながっているのは、足首のくるぶし部分だと分かる。だからこそ、このくるぶしに立つことが、正しく骨に乗ることにつながるというわけだ。
出典:致知2012年9月号
「猫背はカンタンに治る」
小池義孝
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