ホーキングはこう予想した。「ブラックホールは物体を飲み込むだけでなく、復元不能なまでに粉々にしてしまう」。
一方、サスキンドはこう考えた。「ブラックホールに落ちていく物体の視点から見ると、物体はブラックホールの縁(事象地平)を『何事もなく通過』して、ブラックホールの中心である特異点に達したところで破壊される」
サスキンドの説で面白いのが、ブラックホールに落下していく物体を「外部」から観察すると、落下していく物体が、ブラックホールの縁(事象地平)のところで「消えたように見える」ことだ。
ちなみに、最終的にはホーキングのほうが「負け」を認めている。
出典:
日経サイエンス 2011年 12月号
「反逆児サスキンドに聞く 物理で実在は語れるか?」
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